サスティナビリティ
基本的な考え方・方針
気候変動や自然資本の毀損は、天然原料の収量・品質の低下や各種規制の強化等、様々なリスクをもたらします。一方、環境意識・健康意識向上に伴う代替食品へのフレーバー及び省プラスチック等の環境保全型商品の需要増加、並びに当社グループのサステナビリティ関連の取り組みに対する評価向上等、多くの事業機会も創出すると考えられます。
このような将来の環境変化に対して、当社グループは、世界が抱える課題を、香りにとどまらず、幅広い技術をもって解決し、新たな価値と感動を生み出し、より豊かな生活への貢献を目指します。
気候変動問題について、当社グループでは、中長期的な経営リスクであると同時に、事業の持続的成長に向けた重要な機会であると認識しています。そのため、当社グループではGHG削減に向けた目標を設定しています。当社グループが設定した目標は、Science
Based Targets
initiative(SBTi)により、科学的根拠に基づく目標として、2025年9月17日に認定されました。今後はグループをあげて、バリューチェーン全体を通じたGHG排出量の削減に向けて取り組みを進めてまいります。
ガバナンス・リスク管理
ガバナンス
気候変動のリスク・機会は、当社グループのサステナビリティ推進体制を通じて、管理しています。気候変動をはじめとするサステナビリティに関する責任者は、代表取締役会長(CEO)です。
詳細は「サステナビリティ推進体制」をご確認ください。
リスクマネジメント体制
当社グループでは、リスクの分析・管理、対応策の検討を行うためのグループ横断的な組織として、代表取締役会長(CEO)を委員長としたリスク管理委員会を設置しています。当社グループの事業に影響を与える気候変動のリスク・機会について特定と評価を行っています。特定・評価した気候変動のリスク・機会の分析結果については、その他のリスクと同様に、リスク管理委員会及び取締役会に報告を行っています。
詳細は「リスクマネジメント」をご確認ください。
戦略
シナリオ分析
当社グループでは、これまで実施してきたTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)に基づく気候変動リスク分析に基づいて情報開示を行っています。
詳細は「長谷川香料グループのTCFD・TNFD開示(PDF)」をご確認ください。
各種イニシアティブを通じた気候変動への対応
当社グループでは、パリ協定や日本政府目標に賛同するとともに、気候変動への対応に向けた取り組みを進める団体を支持しており、TCFDをはじめとした気候変動に関する各種イニシアティブや業界団体へ賛同・参画しています。
当社が加入する日本香料工業会は、国際的な団体であるIFRA(International Fragrance
Association:国際香粧品香料協会)の会員であり、また、当社は国際的な団体であるIOFI(International Organization of the Flavor
Industry:国際食品香料工業協会)の会員です。当社は、直接または日本香料工業会の活動への参加を通じて、香料の安全性確保をはじめとするサステナビリティ関連の活動に寄与しています。
IFRAとIOFI
は、企業のビジネス戦略の中にサステナビリティを定着させることは、繁栄と存続可能な未来にとって必要不可欠であるという共通の信念をもち、これをサステナビリティ憲章として定めています。当社は、サステナビリティを重視し、継続的に取り組んできましたが、これらを公約として高いレベルで表明するため、2020年3
月31 日に上記サステナビリティ憲章に署名しました。当社は、サステナブルな社会の実現に向けて、GHG排出量をはじめとする環境フットプリントを減らし、気候変動に対応します。
なお、これら業界団体の会員として気候変動に関する方針を定期的に確認しており、仮に業界団体の気候変動に関する方針が、パリ協定をはじめとするカーボンニュートラルに向けた目標や、当社グループの気候変動に関する方針と著しく異なった場合、業界団体と対話を図り、方針の是正を求めます。
指標・目標
当社グループは、SBTiより認定を受けた、科学的根拠に基づくGHG排出量削減目標を設定しています。
SBTに基づくGHG排出量削減への取り組み
SBT認定
当社グループは、気候変動問題を中長期的な経営リスクであると同時に、事業の持続的成長の重要な機会であると認識しています。当社はこれまで、GHG排出量の算定及び第三者検証の継続実施や、エネルギー使用の合理化などを通じてGHG削減に取り組んできましたが、こうした取り組みを一層実効性のあるものとするためには、国際的に整合した目標のもとで推進することが不可欠であると考えてきました。
こうした認識のもと、当社グループは、科学的根拠に基づくGHG削減目標を設定し、企業に求める国際的イニシアティブであるScience Based Targets
initiative(SBTi)に目標認定を申請、2025年9月17日にSBT認定を取得しました。SBTは、パリ協定が掲げる「世界的な平均気温上昇を産業革命以前に比べ2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑えるよう努力を続ける」という目標と整合した、世界中で多くの企業が採用している国際的な基準です。
認定を受けた当社グループのGHG削減目標は、以下のとおりです。
当社グループのGHG削減目標
- 当社グループは、スコープ1およびスコープ2のGHG排出量を、2024年を基準年として2034年までに58.8%削減することを約束します。
- 当社グループは、スコープ3において2029年までに、当社グループが調達する原材料・副資材のGHG排出量の80%にあたるサプライヤーに、科学的根拠に基づいた目標を設定することを約束します。
目標達成に向けた取り組み(スコープ1,2)
当社グループでは、以下の施策を通じて、スコープ1及びスコープ2のGHG削減を推進しています。
- グリーン電力購入の推進
- 処方の合理化、工程改良等の活動
- 環境負荷の低い燃料への転換促進(重油から都市ガスへの転換など)
- 再生可能エネルギーの活用の検討
- 環境安全委員会にて原単位目標の設定と進捗管理
目標達成に向けた取り組み(スコープ3)
スコープ3については、カテゴリー1(調達)のGHG排出量が最も大きいと認識しています。以下の施策を通じて、スコープ3のGHG排出量削減を推進していきます。
- サプライヤーからのGHG排出量情報の収集
- サプライヤーやステークホルダーとの対話
- 気候変動への取り組みに基づくサプライヤーの評価・選定
- 物流の効率化や廃棄物削減
2025年度の進捗
- スコープ1,2
基準年である2024年度と比較して、3.0%削減しました。
当社はGHG削減計画の一環として、2029年度グリーン電力調達率100%を目指しております。2025年度のグリーン電力調達率は29.7%となりました。本社ビルは100%を継続して調達しておりますが、今後は総合研究所、深谷工場、板倉工場においても段階的にグリーン電力調達率を引き上げ、グループ全体へ拡大していきます。
2025年度は、製造工程の改良と処方合理化、運用見直しによる蒸気ロス削減、ボイラー運転の効率化、空調の稼働時間の適正化、照明器具の更新、冷凍設備の更新、排水処理施設の運用見直し等を実施しました。その結果、当社はエネルギー消費原単位を2.6%改善し、目標値である前年比1.0%削減を達成しました。
- スコープ3
当社グループでは気候変動対策と連動して、サプライヤーエンゲージメント活動に向けた準備を開始しました。今後もSBT目標の達成に向けて、GHG排出量削減活動を継続していきます。
GHG排出量の第三者検証の実施
GHG排出量(スコープ1~3 )第三者検証を、2021年度は当社単体で、2022年度からは当社に加え、国内連結子会社である長谷川ビジネスサービス株式会社で継続しています。当社は今後も、GHG排出量第三者検証の実施を継続することで、算定方法の正確性とデータの信頼性を保持します。また、今後はスコープ 3 及び海外グループを含めた中長期的なGHG削減に取り組みます。 詳細は「長谷川香料グループ ESGデータブック(PDF)」をご確認ください。