フレーバー

香料成分を高濃度配合しても分散しやすい

新規香料製剤の開発

 近年、加工食品市場の拡大に伴い、香りや風味づけに使う香料には「高濃度で配合できること」と「飲料や食品の中で均一に混ざりやすいこと」の両方が求められています。しかし、従来の香料製剤では、香料を高濃度にすると食品での分散性が低下しやすく、両立が難しいという課題がありました。

 そこで本研究では、化粧品分野にて活用されている「バイコンティニュアス型マイクロエマルション(BME)」という可溶化技術に着目しました。BMEは水と油が互いに網目状に連続して繋がった構造を示し、香料等の油性成分を多く配合出来ること、大量の水や油にさらされると均一に分散することに特徴があります。本技術を応用することで、香料成分を高濃度で含みながら、水や油等の液体に加えるだけで自発的に分散する香料製剤の開発を目指しました。検討の結果、香料成分(エチルブチレート:イチゴのようなフルーティな香り)を60~90%という高い割合で含有し、水中・油中のいずれにおいても良好な分散性を示す香料製剤の開発に成功しました。

 本技術により、少ない添加量でも香り・風味をしっかり付与でき、製造工程でも取り扱いやすい高機能な香料製剤の開発が可能です。加工食品や飲料など幅広い用途での応用が見込まれます。


【学会発表】

この研究成果は2026年3月9日~12日に開催された日本農芸化学会 2026年度大会

(会場:同志社大学 今出川キャンパス、室町キャンパス/京都)で口頭発表を行いました。