フレーバー

アラビアガムの構造解析に関する研究

 アラビアガム(GA)は、マメ科アカシア属の幹から採取される天然の乳化素材です。糖鎖とタンパク質が結合した複合体であり、低添加量で油成分を安定化できる優れた素材として知られていますが、乳化微粒子の詳細な内部構造については十分に理解されていませんでした。本研究では、小角X線散乱測定(SAXS)、動的光散乱測定(DLS)、および位相差顕微鏡観察を用いた多角的な解析により、GAが中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)を乳化した際に形成する乳化微粒子の構造を解析しました。

 検討の結果、GAが形成する乳化微粒子の内部ではタンパク質由来と多糖由来の成分が核(コア)として機能し、MCTが保持されているという構造モデルが示唆されました。今回の検討で得られた知見は、GAが発揮する優れた乳化性能を構造面から理解するための重要な成果であり、今後はこの知見をより高品質で安定な香料製剤の開発へと繋げていくことを目指します。


【学会発表】

この研究成果は2026年3月9日~12日に開催された日本農芸化学会 2026年度大会

(会場:同志社大学 今出川キャンパス、室町キャンパス/京都)で口頭発表を行いました。