酸性リン脂質を用いたリポソームは敏感肌向けに最適な効果を発揮する

皮膚の奥まで有効成分を届ける浸透技術として有名である「リポソーム」は主に浸透性に着目した研究が進められてきましたが、肌の改善効果に関する研究成果の報告数は多くありませんでした。従来のリポソームはフォスファチジルコリン(PC)をもとに調製されてきましたが、長谷川香料では、より皮膚への有効性が期待される「酸性リン脂質(AP)」を応用しながら、困難とされていた安定性に優れたリポソームを調製することを可能としました。
今回のIFSCC 35th Congressでは皮膚のバリア機能強化に着目し、PCをメインに組成したリポソームに比べ、APを50%程度使用したリポソームはタイトジャンクションの強化と、それを誘発するタンパク質であるClaudin-1の発現に有意な差があることを新たに発見し、報告いたしました。
今回発表した酸性リン脂質を応用したリポソーム技術は長谷川香料の持つオリジナル原料NANOLYSⓇに搭載されております。
長谷川香料は今後も「世の中すべての敏感肌に革新的なナノソリューションを」お届けすべく、リポソーム技術の深化・強化を図ってまいります。
【学会発表】
この研究成果は2025年9月15日~18日に開催されたIFSCC 35th Congress
(会場:Le Palais des Festivals et des Congrès, フランス カンヌ)でポスター発表を行いました。